よくある質問
Q.相続放棄は誰でもできますか?
相続放棄ができるのは、法定相続人です。
相続人で、相続の効果があるからこそ、この放棄手続きが使えます。
法定相続人には順位があります。
たとえば、亡くなった被相続人に、子がいる場合には、被相続人の親は第2順位です。
子が相続放棄をする前は、相続人ではないため、相続放棄はできません。
子が相続放棄をした場合に、初めて相続放棄ができることになります。
全員が相続放棄をしたいという場合、先に子が相続放棄の申述をし、受理されてから第2順位の親が相続放棄をする、という流れになります。
また、法定相続人であっても、相続財産を処分してしまうなど一定の事情があると、相続することを認めたことになってしまい、相続放棄ができなくなってしまいます。
なお、相続開始前(生前)にはできません。
相続人が未成年者など行為能力がない場合には、法定代理人が代理しておこないます。
胎児は出生後でなければ相続放棄ができません。
また、包括受遣者も、相続人と同一の権利義務を有するので、相続放棄をすることができます。
相続放棄の目的
昔、相続放棄は道義的に認められないのではないかという議論もありましたが、相続人に認められた正当な権利です。
最高裁判所でも、相続放棄が仮に債権者を害する目的でされたとしても有効だとされています。
最判昭和42年5月30日
相続の放棄は、それによって相続債権者に損害を加える結果となり、また放棄者がそれを目的とし、若しくは認識してなされたとしても、民法が相続放棄の自由を認めている以上、無効と解すべきではない。
安心してご利用ください。